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健康は日々の小さな積み重ねから:体重管理と筋トレで血圧リスクを減らそう

体重管理と筋トレで血圧リスクを減らそう|運動のメリット:健康を支える3つの理由
- 筋力・骨密度・身体機能の向上
高齢者では転倒や骨折リスクを低減し、日常生活動作が楽になります。
- 血圧・生活習慣病リスクの低下
週2~3日の筋力トレーニングや有酸素運動で、心血管疾患や糖尿病の発症リスクが10~17%低下します。
- 心身の健康維持
運動はストレス軽減や睡眠改善に効果があり、生活の質向上に役立ちます。
肥満と高血圧の関係
現代の生活では、エネルギー過剰摂取による肥満が高血圧のリスクを高めることが、 数多くの研究で明らかになっています。北海道で行われた10年間の縦断研究では、 肥満者は非肥満者に比べ、高血圧に進展するリスクが約2倍であったと報告されています。 また、体重を減らすことで血圧が低下することも確認されており、TONE研究では4.7kgの減量で、 降圧薬中止後の心血管合併症発症や血圧再上昇リスクが約30%改善しました。
悪習慣に注意:血圧リスクを高める行動
- 過剰な塩分摂取
血圧上昇の原因になりやすく、加工食品や外食の塩分量に注意が必要です。
- 長時間の座位
デスクワークやテレビ視聴などで体を動かさない時間が長いと、血圧や血糖値が上がりやすくなります。
- 睡眠不足や夜更かし
慢性的な睡眠不足はホルモンバランスを乱し、肥満や高血圧のリスクを高めます。
ただし、急激な減量は健康に有害な場合もあります。 日本高血圧学会のガイドラインでは、 BMI25未満を目標に無理のない減量を長期的に行うことが推奨されています。 体重管理だけでなく、内臓脂肪の増加を抑えることも血圧・血糖・脂質管理に重要です。
良習慣で血圧を守る:日常に取り入れたい行動
- 規則正しい食生活
血圧や血糖の管理に効果的です。
- 適切な体重管理
血圧低下や生活習慣病予防に役立ちます。
- 十分な水分と休息
血圧の安定や体調管理に貢献します。
- 定期的な有酸素運動
ウォーキングやジョギングなどで心血管の健康維持に効果的です
- 週2~3日の筋力トレーニング
全身の筋力・骨密度・身体機能を向上させ、血圧や生活習慣病のリスク低減につながります。
筋力トレーニング(筋トレ)の効果
さらに、血圧や心血管リスクを下げる方法として、筋力トレーニング(筋トレ)が注目されています。 腕立て伏せやスクワットなどの自重トレーニング、ダンベルやマシンを使った運動は、 全身の大きな筋群をまんべんなく鍛えることで、筋力・骨密度・身体機能の向上につながります。 国際的なレビューでは、筋トレを行うことで、高齢者の転倒・骨折リスクの低減だけでなく、 総死亡や心血管疾患、糖尿病、がんの発症リスクが10~17%低下する ことも報告されています。
日常生活に取り入れる運動のすすめ
健康は一日にしてならず。体重管理や筋力トレーニングは、 血圧や生活習慣病のリスクを下げるだけでなく、日常の活動能力や転倒予防にもつながります。 今日からできることは小さな一歩でも構いません。
週間チェックリスト(1・3・5・7)
- 毎日(1)
軽いストレッチや深呼吸で血流を促進。 朝晩5~10分ほど体をほぐすことで、筋肉の緊張を和らげます。
- 週3回(3)
腕立て伏せやスクワットなどの自重トレーニング。 大きな筋群を意識して行うことで、筋力・骨密度を維持できます。
- 週5回(5)
ウォーキング、ジョギング、サイクリングなどの有酸素運動。 30分程度を目安に続けると、心肺機能の改善に効果的です。
- 週1回(7)
公園やジムで少し長めの運動を。 自然の中を歩いたり、軽い登山を取り入れることで、気分転換と血圧安定の両方に役立ちます。
注意点
降圧を目的とした運動療法にはさまざまな方法があります。 参考資料を活用しながらも、体調や既往症に応じて、無理のない範囲で続けることが大切です。 治療中の方は、必ず医師の指導を受けた上で実践してください。
参考文献:
(1)厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023―健康づくりのための身体活動基準・指針の改訂に関する検討会」p.17
(2)厚生労働省「生活習慣病とエネルギー・栄養素との関連」p.433
※本コラムの内容は掲載日時点の情報に基づいています。 内容が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。